白バラ「アバランチェ」に特化した株式会社赤城M’sローズ

ヒト
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赤城南麓で真っ白なバラを栽培している株式会社赤城M’sローズさんの取材に行ってきました。

今回は社長の樋口さん(右)と取締役の三宅さん(左)にお話を伺いました。

年間を通して安定して提供できるものを探した

「本日は宜しくお願い致します。はじめにバラ栽培を始めたきっかけを教えてください」

樋口さん:エンジニアとして東京にいたのですが住むとこではないなと感じるようになり、群馬に戻りエンジニアとして自動車関係の企業で勤めました。

何年かすると会社で働く以外の考えを持つようになり、ちょうど知り合いからの誘いもあり、農業関係の設備の営業をすることになったんです。

農業=野菜というイメージで、収穫時期は決まっているものでした。そこから年間を通して安定して需要も提供もできるものを探し「バラだ!」となりました。それが約40年前です。

 

エクアドルから来た大輪のバラ

「赤城の地を選んだ理由はありますか?」

樋口さん:最初は伊勢崎でやってました。バラは冬がメインの花なんです。夏はどうしても花が小さくなります。これは当たり前のことなので特に疑問はないんですが、日本の夏とは真逆のエクアドルから倍以上の大きなバラが輸入されてきて、しかも安いしこれはまずいと感じました。

そこからはエクアドルに負けたくないと思い、どうすれば夏でも大きなバラを提供できるかより考えるようになり、伊勢崎の地で栽培するより少しでも高冷地での栽培ができる場所を探し始めました。

榛名や妙義も候補にはなりましたが、伊勢崎や前橋を越えていかないとなので、いろいろと考え赤城に決めました。決めてからも土地の確保や設備などで数年は出荷までにかかりましたよ。だいたい今から15年前の話ですけどね。

2016年に社名を樋口ばら園から株式会社赤城M’sローズに変更しました。社名の由来は、バラにとって環境の良い赤城山(MOUNTAIN)の標高約600mにおいて、水、空気、風、湿度など赤城の恵み(MEGUMI)を受け、より以上(MORE)の品質、生産をめざし真面目(MAJIME)に真心(MAGOKORO)を込めて赤城M’sローズと名付けました。

 

量と質は永遠のテーマ

「現在の安定提供になるまでに一番大変だったことを教えてください」

樋口さん:ある程度安定提供ができるようになったのはここ5,6年です。それまでにはハウス内外の温度差や湿度、いかにコストをかけずにそれらを保つかなど、自動化に向けたデータ収集をとにかくやりました。

もちろん生産者の感覚的なものもあるので、それをどのように活かして融合させるかなど、日々目標や理想に向けて検証改善の繰り返しでした。

安定提供できているとはいえ、今も変わらずもっとよくするにはと検証改善の繰り返しなので、ずっと大変でありずっと面白いと感じてます。これは生き物を扱う醍醐味とも。

 

「現在は白1本でやってますがここへのこだわりは?」

樋口さん:バラは品種改良によっていろいろな色ができるようになってます。ただニーズとしては白・赤が圧倒的に多いんですよ。そして赤は暑くなるとニーズが落ちるので、年間を通しての安定栽培・安定提供を考え白1本にしてます。

ただ、色のニーズはあるので人気があるロイヤルブルーや薄いピンクなどは染め上げをしてます。

全体的に言えることで、量と質という永遠のテーマがあります。日本人の繊細な感性に応えられるのは ” 綺麗なバラ ” です。これは傷が付いていたり形がちょっと悪かったりするとだめなんです。

 

会社としてもっと成長をさせたい

「以前衝撃を受けたエクアドルとの差は現在はどうですか?」

樋口さん:今流通している一般的なバラの大きさは多くの生産者の努力の元、当時よりも大きくなっています。なのであの時のエクアドルのバラよりも良いものになっていると感じてます。

バラにもいろいろなサイズがあるんですよ。大輪(8~13cm)・中輪(5~8cm)・小輪(3~5cm)以外にも、巨大輪(13cm~)やマイクロミニ(1~2cm)とあります。(*サイズはWEBで調べました。)

以前にフラワーEXPOに行った時に、エクアドルがさらに大きくなっていて、大きだけがいいわけじゃないですが、目にはつきますね。

三宅さん:大きいのがいいわけじゃないですね。やはり日本人の感性にぴったりくるものというのがあるので、そこに近づける必要があります。

1輪で判断するものでもないので、花束や飾ってある状態全体で考えます。その中で大きいものや小さいもの、色合いなどいろいろあります。

エクアドルに負けないのもありますが、今は日本の生産者の技術もすごく成長しているので、勝ち負けというのもちょっと違うかなと感じてます。

樋口さん:日本に合った最高のバラ(質)をもっと多くの人(量)に届ける。そのために日々改善をしているという点では、自分たちの理想をどこまで追及できるかということが課題ですね。簡単じゃないんだけどな。

 

「最後に、今後の目標や抱負など教えて下さい」

樋口さん:先ほどもお伝えしましたが、2016年に樋口ばら園から現在の株式会社赤城M’sローズに変更しました。これは事業としてやっていくという想いもあってです。

現在の状態は安定提供ができると言う意味で成長期になっている言えます。そこをさらに伸ばしていく、量と質の課題をどんどんクリアしていきたいですね。

その中で社長という立場で言わせてもらうと、いつかは引退します。そうなると次の人が受け継ぐようになります。守り受け継ぎ成長させまた次の人へ、これに成長を加えるためにも今年現在と同規模のハウスを増築しました。

三宅さん:現在弊社には農業出身者はいないんです。全員が農業未経験から始めてます。その分農業の常識がなかったので大変な部分もありますが、ない強みもありここまでこれたというのもあると考えてます。

ハウスも増やしこれからもっと成長をするためにも、仲間を増やしていきたいと考えてます。特に条件はないのですが、バラが好き・バラ栽培に興味があるなど好きなことに関わることが仕事をより楽しくさせると考えてますから、興味を持ってる人と一緒に成長していきたいですね。

樋口さん:白バラ「アバランチェ」1本で、質を高めながら量も増やすという、ある意味ものすごく大変な仕事です。理想に近づいたと思ったら新しい理想ができまた近づきという繰り返しです。それが成長だと考えます。

その先には、直接お客様に届ける販売のスタイルも考えてます。道の駅・風の駅があるなら花の駅があってもいいと思います。すでに販売をしているところもありますが、もっと多くの人に手渡せるようになれればと、これはちょっと壮大な夢みたいなものですかね。

 

お2人のお話を聞いて印象に残ったのは、農業出身者ではないからこそのビジネスとしての物事の見方捉え方をしているなと感じます。逆に言えば農業はビジネスではないと少し思っていたのが間違ってたのかなと知ることができました。

エンジニア出身としての設備や管理に対するこだわりも感じることができました。データと感性を融合しているところはちょっと芸術的なものを感じます。

法人として今後の成長を考え、新しいことにどんどんチャレンジしていくビジョンは楽しそうと感じます。大変なこともその分多いと思いますが、やりがいはありますね。

なによりもお2人とも笑顔が素敵でもっといろいろとお話をしたいと感じました。

 

株式会社赤城M’sローズ 詳細

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Tel:027-226-1579

住所:前橋市粕川町中之沢384-97

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